只今、紀三井寺開創1250年記念事業・御参詣バリアフリーの本丸となるケーブル工事が進行中です。
これは、楼門下から仏殿下に至るケーブル施設を新設するもので、これを利用して山上の停留所まで上った御参詣者は、遊歩道を使って山上駐車場まで水平移動されますと、駐車場からはエレベーターにて本堂まで達することが可能で、宿願だった完全な御参詣バリアフリーの実現となります。
ケーブルの線路・客車の造営は日本ケーブル株式会社が、山麓と山上の停留所は清水建設株式会社が、ケーブルからエレベーターまでの遊歩道整備は赤土建設株式会社が担当されます。
費用は、開創1250年記念事業御勧進に応じて下された御信徒の御寄進(現在も継続ご勧進中)と、次第次第に節約して蓄積した寺有財産、さらに、地元門前町の活性化も視野に、観光庁の「観光地のまちあるきの満足度向上整備支援事業」という補助金も得て、充当されます。
新型コロナウイルス第五波が蔓延中だったため、工事関係者のみ御参列頂いた地鎮祭が、去る9月9日(金)午前11時より、駆動部の機械室が座る仏殿下、山上停留所予定地で営まれ、工事はいよいよ開始されました。
完成は、来年2022年3月末を予定していますが、運用の開始日程は未定です。
このケーブル施設の運用と維持の為に相当費用が掛かりますので、ご乗車には料金を徴収させて頂く予定ですが、その料金等の詳細も、運用開始前にお知らせ申し上げます。
このケーブルは、御参詣のバリアフリーの為であることはもとより、津波避難場所である当紀三井寺の上部境内にに、足の不自由な方も避難して頂ける為に、また、門前町の活性化に資する目的で造営されるものです。
完成時は、どうかこの施設をご利用下さり、ご来山下さいませ。
但し、当寺正規の参拝道は231段の石段(結縁・厄除けの坂)であることに違いはなく、歩行に困難無きお方は、御帰り道はなるべく石段をお通り頂ければ幸甚に存じ上げます。