日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」 Beautiful scenery
平成29年4月28日、文化庁により紀三井寺は、構成文化財の一つとして日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」に認定されました。潮の満ち引きで姿を変える『和歌の浦』の情景は、はるか万葉の時代から歌人の心を惹きつけ、多くの文人墨客が訪れて多彩な芸術文化が生まれました。
聖武天皇の行幸に同行した万葉の歌聖・山部赤人も「わかの浦に 潮満ちくれば 潟を無み 芦辺をさして 鶴鳴きわたる(和歌の浦に潮が満ちてくると干潟が無くなるので、葦の生えている岸辺に向かって、鶴が鳴きながら飛んで行くことよ)」と詠い上げました、その和歌の浦全体を箱庭のように俯瞰することが出来るのは、対岸にある紀三井寺と、これを抱く名草山です。
また逆に、和歌の浦から紀三井寺を遙拝するために紀州徳川家が建立した観海閣から名草山を望むと、「山」という漢字の成り立ちのような山容は悠然として、心洗われます。
日本有数の絶景として古来愛されてきた絶景を、皆様もしばし時を忘れてご堪能ください。
境内の地図 Precinct yard Map
天空かふぇ Cafe
紀三井寺正面石段を上りきった所にあった「紀三井寺茶所」が内装をリニューアルし、店名も「天空かふぇ」と改めて、オープンしました。
紀三井寺は巡礼の寺、桜の寺、そして日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」を構成する景勝の寺。……天空から望むが如き絶景は、231の石段を上り来たった御参詣者のみが得るご褒美です。景色をさえぎるものが無いことは、先日の台風21号の様な暴風に見舞われると、大変な損害を被る原因ですが、その代償として得られる絶景に、感嘆を洩らさぬ来山者はいないのです。
朝は、背面の名草山から上る朝日に照らされた鮮明なパノラマを、夕には、眼前に沈む太陽をまとったシルエットの夕景を、眺めることが出来ます。圧巻の絶景を、寒暑荒天を避けて飽くまで眺め、名物・甘酒や、紀三井寺三井水の一つ・楊柳水(健康長寿の水)で淹れたコーヒーを味わいながら楽しむのは、紀三井寺ならではの贅沢かもしれません。皆様も、是非一度ご堪能ください。
天空かふぇの営業は、水・木曜日を除く毎日。午前10時~午後4時です。(臨時休業時は御寛恕の程)
甘酒には、暖かいもの、冷たいもの、サイダーの入ったものと3種類ございます。ぜんざいやお抹茶もご賞味いただけます。