去る7月6日(火)までに、境内から和歌の浦を望む景観を阻害していた行事用ステージや樹木が全て、撤去、伐採されました。
昨年令和2(2020)年が紀三井寺開創一二五〇年に当たることを記念して実施されている、参詣・景観・布教という三つのバリアフリー事業の一つ、「景観のバリアフリー」が、境内では、お陰様で達成出来ました。
書院(紀州徳川家御成御殿)からの景観改善は、今後の課題です。
日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」の一翼を担う当紀三井寺にとって景観は、屈指すべき寺宝と言っても過言ではありません。
為政者、文人墨客、数多巡礼、参詣者が古来、境内からの景色を堪能し、心を和ませ、日々の疲れを癒して来られました。
西に大きく開かれた景観は、荒天・台風の際には逆に、遮るもののない無防備を露呈し、歴代住職が、様々な建造物の破損壊滅という代償を払っても維持し来った「両刀の刃」でもあります。
どうか皆様、代償覚悟の上で夾雑物を切り取った紀三井寺の宝を、改めまして、ご堪能下さい。